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挑戦10、ついにドムへ!

投稿日:

8/23(金)
3時起床、3時30分朝食、4時出発
この日は休憩を入れて16時間の登山行程であった。暗闇の中ヘッドライトのみでの大きな岩が積み重なった箇所の登山はかなり気を使ったがガイドの通りに登った。しかしガイドのドルファンはかなりバランス感覚に優れた能力の持ち主であった。ガイドならみんなそうであったかも知れないが。動画を見てもらえばさらによく分かるのだが両側が鋭く切れ落ちているナイフリッジでも手を使わずに2歩くらいならトントンとその上に立って渡って行ってしまうのだ。私は若い頃でもせめて10cmは幅がないと立てない。この岩場は上に平らな部分が少しもない。しかし遅疑逡巡は許されない。馬乗りになって渡ろうかと思ったがそれでは時間を取る。とっさに私はナイフリッジの天辺を両手で持って片一方の側に身を置いてぶら下がりながら数メートルを渡ることにした。後から来る福山氏はどうするのか、又、石坂ガイドはどうするのかと思ったが振り返って見る余裕すらない。ドルファンに必死になって付いて行くだけだ。
 山ではどこに足を置くかどこに手を持って行くかそしてどこにルートをとるか一つ一つの判断が常に命がかかっているのである。だからどの一つの判断をとっても非常に重いものなのだ。事務所や教室での判断は文章をどう書くか、どの機器を使うのか、はたまた仲間にどのような言葉を掛けるのか、これらの判断も重要だが資金を借りて設備を作る。人を雇うとなると普通の判断では済まされない部分もある。上の人がいる時はその人の責任だ。しかし一番上の判断とは大変重く、山の判断や川の判断等のように身の危険を伴うものと同じだ。知っているか知らぬかの能力よりも決断力を養うことの大切さを言われる所以である

 スイスの高い山は夏でも雪が降る。積もっている雪の表面の10cmほど下には萬年氷となった硬い層がある。ドム登山はこの氷の急な斜面と岩の斜面とを登ることだった。ピッケルは杖ではない。雪の斜面を滑り落ちた時に止める道具である。石坂ガイドはピッケルをいつも手にしていたが私のガイドのドルファンはピッケルでなくストックを常に持っていた。もしかしたら私のアイゼンの技術を信用してくれたからかも知れない。
最後の頂上に至る道は雪の大傾斜があってこれまた岩の両方の傾斜が切れ落ちたリッジの上に雪が積もっていた。幅30cmぐらいのところを渡って行くのである。最後の最後まで試練の連続である。慎重にゆっくり確実に一歩ずつ頂上に足をすすめる。必死の思いで辿り着いた頂上にはキリスト像が設置されていた。その像の横の狭いところでドルファンと抱き合って登頂を祝福した。なんど諦めそうになったことか。もう一歩も動けない状況が何度あっただろうか。体力ではなく気力だけで足を進めたことが何度あっただろうか。ついに頂上にたどり着いた。溢れそうになる涙をこらえて頂上からの景色をみる。……。残念なことに雲がかかっていて何も見えない。恋焦がれるマッターホルンの方は雲で全く見えず、ザースフェから見えたそそり立つドムの雄大な景色を頂上から見下ろすことを楽しみにしていたがそれも全く見えなかった。今回のスイス登山は天候に泣かされ続けた。しかし75歳でも標高4.545mの登頂に成功できたのだ。はたしてまた次こそはマッターホルンに登頂するというチャンスが私にはあるのだろうか?私は今75歳である。

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